単なる害虫駆除で終わるな〜アクリフーズ農薬混入事件について思うこと〜

アクリフーズ/マルハニチロの農薬混入事件について思うこと。

[日経新聞]2014/01/26 農薬混入4回、49歳容疑者の動機は… 8年勤務
[ハフポスト]2014/01/25 アクリフーズの冷凍食品農薬混入、工場契約社員を逮捕【UPDATE】

容疑者は逮捕。でも……

上記の記事のように、アクリフーズ/マルハニチロの信頼を失墜させた、冷凍食品農薬混入事件の容疑者が逮捕された。
逮捕されたのは、49歳の工場契約社員だと言う。
本人は未だ容疑を否認しているとのことなので、断罪は避けようと思うが、
以下の記事にも書かれているように、低年収/浪費癖など色々追求されている。
[ZAKZAK]2014/01/27 アクリフーズ事件容疑者の素性 年収200万円 改造バイクに約100万円

個人的には、正直容疑者の素顔より大事なことがあると思っている。
最も重要なのは、なぜ今回の事件が発生し、なぜ防げなかったのか。
また今回の教訓を元にどう動くかであろう。

単なる害虫駆除で終わるな

[FNN]2014/01/26 アクリフーズ農薬混入 容疑者逮捕に至る経緯をまとめました。
今回の事件を受けて、マルハニチロの社長は引責辞任し(もともと4月のグループ合併で辞任予定だったが)、会見では以下のように発言している。

「事実であるとすれば、グループ内に、悪質な犯罪行為に及ぶ人物の存在を許したことは、痛恨の極みであります。」

個人的には、ここに違和感を感じた。私には、まるで「社内に害虫がたまたま入り込んでしまった」、みたいなニュアンスに聞こえたからだ。
(容疑者が犯人だったと仮定した場合、)確かにそうなのかもしれない。
悪質な犯罪行為に及ぶ人物を取り除き、入らないようにすれば解決するかもしれない。

しかし、悪質な犯罪行為に及ぶ人物を、会社が産みだしたという可能性があることを勘案してほしいのだ。

それが派遣社員の低給与が原因なのか、劣悪な労働環境が原因なのかは分からない。
もちろん農薬の混入経路調査や、危機管理体制の再構築も当然重要である。
それに加えて、何が犯人をこのような悪質な犯行に走らせたのか。
今後犯行を企てる第二、第三の犯人が出る恐れがないか、背景の調査を十分に行い、グループ全体で横並びの対策を実施してほしい。
同業他社を含めて、単なる害虫駆除だけで終わってほしくはないのだ。

「食の安心、安全をひろげる」という企業理念

食の安全は、アクリフーズの企業理念に掲げられているようである。(以下)

何よりも身体に良いもの、安心で安全なものを提供することが、私たちアクリフーズの最も大切な社会的使命です。
素材から生産、そしてお客様の口にお運びいただくまで、「アクリフーズなら大丈夫」と信頼される揺るぎない食品ブランドになるよう、努める所存です。

本日付けの日経社説にもあるように、食品の安全確保に多面的に取り組んで欲しい。
[日経新聞 社説]2014/01/28「食の安全」を一から築き直せ

問題のあった工場がある、群馬県大泉町の町長は、地元の雇用や固定資産税収入など、多大な貢献をしてきたという同工場に対し、「事件が収束した後は、回収商品の処理や販売促進のPRといった面で協力できることをしていきたい」とコメントしている。
[読売新聞]2014/01/27 アクリフーズ工場、町側は支援検討…雇用に貢献

その期待に応えられるよう、一歩踏み込んだ事件の徹底調査および対策が、早急になされることを切に願っている。
さて蟹工船でも読もうか。ではでは。

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