やりたいことがないヤツは社会起業家になれ(山本繁 著)読書メモ

公開日: : 最終更新日:2014/02/06 Book

こんにちは。密かに社会起業家に憧れている、しょーじです。
今日は、「やりたいことがないヤツは社会起業家になれ(メディアファクトリー)」の読書メモをお送りします。

著者はNPO法人NEWVERYの理事長、山本繁さん。

出版当時の団体名は「コトバノアトリエ」ですが、2009年に改称されました。
日本を代表する社会起業の一つですが、初めて聞く人もいるかと思うので簡単に概要を。

NPO法人NEWVERY(旧:コトバノアトリエ)とは

NPO法人・NEWVERYは、目指すべき社会のあり方として、「若者たちが未来に希望を持てる社会」をVISIONに掲げ、若者たちが未来に希望を持てる社会づくりに取り組んでいるNPO法人です。

具体的な事業は3つの柱があるようです。(以下、公式サイトより引用)

  1. 高等教育事業
    ⇨リーマンショックを契機に「ニート・フリーター予防」の必要性を痛感し、2009年3月「日本中退予防研究所」設立。大学・短大・専門学校の教育力と問題解決力の向上支援を通じて、中退抑制に取り組んでいます。
  2. アーティスト教育事業
    ⇨日本の数少ない成長分野であるクリエイティブ産業を担う人材を育成するため、都内の民家を活用し若手漫画家を支援する「トキワ荘プロジェクト」を運営しています。
  3. 社会教育事業
    ⇨豊島区・NPO法人いけぶくろ大明との3者協働による若者向け生涯学習事業「おとな大学」を開校し、地域における新しい若者支援事業をデザインしています。

本書では、失敗や試行錯誤を繰り返しながらコトバノアトリエを設立する大学生時代から、はじめて黒字を達成した「トキワ荘プロジェクト」、つづいてニートや中退者を出さないための「日本中退予防研究所」に挑戦しているところまでが、振り返りながら記載されています。また上記のエピソードから「社会起業家になりたい人へ」と題して、どうやって社会起業になるかを、筆者なりに解説しています。

NPO法人 NEWVERY

NPO法人 NEWVERY

社会起業家とは

そもそもですが、社会起業家ってことばもまだまだ知られていないことがあるので、ご紹介。
Wikipedia様によると、

社会起業家とは、社会変革(英: Social change)の担い手(チェンジメーカー)として、社会の課題を、事業により解決する人のことを言う。社会問題を認識し、社会変革を起こすために、ベンチャー企業を創造、組織化、経営するために、起業という手法を採るものを指す。

とのことです。

つまりは利益拡大に主眼を置く(営利)企業に対して、社会起業は社会問題の解決を主眼に置いた組織やその起業家のことを指します。
社会起業の定義については、筆者の本の中でこう述べています。

通常の起業家は、典型的には儲けと自分にどの程度報酬があったかでその実績を計るのに対して、社会起業家は、社会にどれだけの強い効果を与えたかを成功の尺度としている。だから、社会への影響や、どのくらいの変革が起きたのかが評価のポイントになる。

この文章に続けて、ボランティア団体ではなく、一定の組織・事業規模・収入源を確保した、安定的な運営をすることで、持続的なサービスの運営が大事と述べています。後半部分でも記述がありますが、社会起業にはビジネスモデルが重要と筆者は述べています。

お金のために働かないとは言え、やはり組織運営のためには、お金は不可欠。しっかりとした収支モデルがあって初めて、継続的に腰を据えて、社会問題の解決に務めることができるとということでしょう。確かに寄付に頼るだけではない、新興国「留職」プログラムのNPO法人クロスフィールズさんのような団体も最近増えてきましたね。

やりたいことがないヤツは社会起業家になれ

さて本書のタイトルである、「やりたいことがないヤツは社会起業家になれ」の意味を回収しましょう。
本書の冒頭部分で、筆者も大学時代「やりたいこと」が全くなく、就職活動をせず、一時は自殺を考えるまで悩む、というエピソードが描かれています。
小笠原でハマチ養殖のアルバイトをしながら、海と星を眺め過ごす中で、筆者はひとつの思いに行き着きます。

(自分の中にニーズはない。だったら、他人のニーズのために生きればいいんじゃないか)

つまり、やりたいことがない人は、自己実現に固執することがない。だから素直にやりたいことがある人を応援できるし、他人のニーズ(課題)に耳を傾け、他人との共感を大切することができるから、他人(社会)の課題を解決する社会起業家に向いている、ということです。

この部分読んだ時、HUNTERXHUNTERのキルアのセリフ(第八巻)を思い出しました。
クジラ島でゴンと話しながら「オレってないんだよなー。お前みたいにやりたいこと。やりたくないことことなら結構あんだけどさ」
そういってキルアはゴンの父親探しに付き合うのですが。。みたいな(マニアックな引用ですいません笑)

一理あるかもしれませんね。すこし話が飛躍しますが、大学教育に一番必要なのは、色々な選択肢を学生に提示することだと思っています。
大学生の就職希望ランキングがコマーシャル流している有名企業ばっかのように、職業選択するときに、まだまだNPOや中小企業の情報が学生まで届いていない。小さい組織になればなるほど、学生/新入社員とトップの人の距離は近い。トップの人は(おそらく)「やりたいこと」の塊みたいな人が多いので、きっと刺激をうけて、この人の「やりたいこと」に付き合ってみるか、みたいな選択肢も生まれると思うのです。

就職活動時にそういった情報が届いていれば、「やりたいことがないから、とりあえず大企業」みたいな学生も減るのかな。なんてね。

社会起業家になるために

社会起業家を志す最初のステップとして、筆者は以下の3つを上げています。

  1. まずニーズを調べる
  2. 次にサービスを考える
  3. そしてビジネスモデルを考える

①まずニーズを調べる

まず自分史を振り返り、「自分の長所はなにか」「小学校の頃に好きだったことはなにか」と思いを巡らす。
こうすることでいくつかのキーワードが見つかり、応援したくなる他人のニーズが引っかかりやすくなるのだと思います。

次に友人でも親戚でもだれでもいいから、からっぽの心で他人のニーズに耳を傾ける。
いろんな人のニーズに耳を傾けているうちに、自分の知らなかった問題、応援したくなる「他人のニーズ」に出会えるという。
それでもテーマが見つからないという人は、一度社会起業家のもとで働くのもあり、とのこと。

②次にサービスを考える

テーマが見つかったら、まずは解決できそうな問題から取り組み、サービスを考えていく。
「小さな失敗や成功を積み重ねるうちに、自然と社会起業家に必要な能力が身についてくる。」とのこと。
この時一番大事なのは、リサーチだと言う。
「仮設を立て、すこしやってみて、チェックして改善して、実際に大きく始める」というPDCAサイクルを回し始めるということ。
いまや小さく始める、リーンスタートアップなんて主流だけど、それが流行る前からそれを実施してる起業家さんってスゴイよなぁって思います。

③そしてビジネスモデルを考える

繰り返しとなるが、筆者は社会起業家にとって、ビジネスモデルを作り上げることが最も重要だとしている。
他人のニーズを満たすサービスは比較的簡単に思いつくだろうが、ビジネスとして成り立たなければ、続けていくことはできない。
効率よく成果を上げるには、できるだけしっかりしたビジネスモデルを初期に組み立てられるかが肝要である、と。
当然なんだけど、普通の起業と違って、社会問題の解決を志す社会起業だからこそ、意識的に考えなければいけない点なんだろうね。

さてぼくは、ニーズを調べるところから始めようかなぁ。
ということで、すこし宣伝ですが、今月2/22に行われる「NPO×仕事」フォーラム2014 in 東京」にボランティア運営スタッフとして参加する予定です!
これはNPO/NGOに就職・転職したい人向けのイベントで、さまざまな団体が参加するのでオススメです!

「NPO×しごと」フォーラム2014 in 東京

「NPO×しごと」フォーラム2014 in 東京

関連書籍

関連図書のご紹介です。正直ぼくは結構社会起業家に興味があるので、今回は関連図書が多めです笑

まず病児保育・病後児保育の認定NPO法人「フローレンス」の駒崎弘樹さんの「社会を変えるを仕事にする」、アフリカの子どもたちに給食をテーマに掲げる、「TABLE FOR TWO」の小暮真久さんの「社会をよくしてお金も稼げるしくみのつくりかた」、の2冊は、社会起業家に興味あるなら必読です!!


また若者支援、ひきこもり・ニート支援/相談を行っている「育て上げネット」の工藤啓さんの「大卒だって無職になる」は、高学歴だけどニートになってしまったケースなど、働くにつまづいた方々のエピソードが多く、働き方や接し方を考えさせられます。会社で部下が居る方に読んで欲しい本ですね。

その他三冊は未読なのですが、社会起業家関連の本では有名な本ですね。近いうちに読んで、こちらも読書メモをアップする予定です!乞うご期待(笑)


ほんとうに「社会を変える」を仕事にしていきたいですね。
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