NPOこそマーケティングに力を入れよ!地道な仮説検証が社会を変える!?

公開日: : Event, NPO

NPOマーケティングフォーラム2014に行ってきたよ!

NPOのマーケティング事例が一挙に集結!

先日、いつもお世話になっているNPOサポートセンター主催の「NPOマーケティング フォーラム2014」に、参加してきましたのでイベントレポです。

ざっくり言うと、NPO団体が実践されているマーケティング事例が一挙に集まるイベントでして、まだまだ「マーケティング」の意識が薄い(最近盛り上がってきたけど)NPO業界においては、非常に貴重なイベントです。

でも、もう結構記事上がってるやん(;´∀`)!

早速書こうと思ったのですが、既に色んな方が、綺麗な記事を書かれてるので、僕は参加できなかった団体(企業)向けに、当日の大事なトピック紹介と、所感を書き連ねることとします。

泥臭くマーケティングをしていこう! 「NPOマーケティング フォーラム2014」#npomap2014

NPOマーケティングで大切な4つの用語

NPO運営の最前線!NPOマーケティング フォーラム2014参加レポート

日本:「NPOマーケティング フォーラム 2014」を開催 ~NPOマーケティングの先進事例を体感

また当日のプログラムなどは、こちらから。Twitterハッシュタグ「#npomap2014」のまとめも、こちらからどうぞ。呟いてるの、僕と小林くんがほとんどだけど笑


以下、当日のプログラムごとに気になったトピックを紹介します。

第一部:NPOマーケティングプログラム 2014年成果報告会

最初は以下の団体が、NPサポートセンターの「NPOマーケティングプログラム」を受けて、どうマーケティングに取り組んだか?っていう、各団体のショートプレゼンでした。

【2014年 NPOマーケティング導入団体5事例紹介(五十音順)】

  1. CBすぎなみプラス(中間支援)
  2. シミンズシーズ(中間支援)
  3. JASH日本性の健康協会(性の健康)
  4. ちょうふこどもネット(青少年育成)
  5. 日本トラベルヘルパー協会(福祉・旅行)

Dantai

顧客って誰?ペルソナ大事!

この発表の中で繰り返し出てきたのは、この話でした。NPOにとっての「顧客」の定義って非常に難しいと思います。NPOが提供するサービスの受益者はもちろん、寄付者ボランティア含め支援者も顧客(ステークホルダー)とも言えます。

だからこそ、しっかり顧客を想定し、時にはペルソナを作るのも大事だなぁと感じました。顧客像が団体内で共通認識を持っていないと、打つべき施策もブレちゃいそうですね。まぁマーケティングの基本中の基本ではありますが。

NPOこそ「エレベーターピッチ」を習得せよ!

エレベーターピッチってご存じですか?よくスタートアップとか、時にはシステム開発の場でも出てくる言葉なのですが、

「起業家はエレベーターの中で投資家に会ったら、自分のビジネスプランを30秒で的確に伝えられなければ未来はない」(引用元

ここでのビジネスプランというのは、NPOに置き換えればミッションとかビジョン、サービスとかでしょうか。短い時間で、全く知らない人を共感させる力だと、僕は理解しています。

なぜこの言葉を紹介したかと言うと。ごめんなさい。今回5団体のプレゼンを伺いましたが、正直ぼく個人はあまり理解できなかったし、あまり共感することが出来ませんでした(本当にすみません!)。ただ懇親会の場で、同じご感想を持つ方にもお会いしたので、敢えて声を大にして言いたいと思います。NPOこそ「エレベーターピッチ」を習得せよ!っと。

たしかに10分くらいの短い時間で、団体紹介とマーケティング施策を説明しなきゃいけないので、かなり無理はあるのですが、今後多くの団体に求められるのは、「短い時間で共感を生む」だと思うのです。

ビジョン大事!どうなったら解散するの?

その「短い時間でいかに共感を生むか」ために、やはり一番の大前提はビジョンの明確化な気がします。さらに言えば、「どういう社会になったら、その団体を解散するの?」ってとこまで考えたほうがいい気がします。

どの団体の発表だったか失念しましたが、ある方が「顧客になかなか気持ちが伝わらない」⇨「最終的にどうなりたいかビジョンがはっきりしていなければ、相手に伝わらない」と仰っていて、非常に納得しました。まさにその通りだと思います。

ただ今回に関して言えば、登壇された団体様はどれも素晴らしい団体なので、おそらくビジョンやWillはしっかりあるんだと思います。それが今回(僕個人に)伝わらなかったのは、プレゼンテーションの技術(話し方・資料)の面が大きいと感じました。ここの部分、ソーシャルセクター全体で底上げしたいですね。

トラベルヘルパーってすごいニーズありそう!

これは個別団体の話なのですが、最後に登壇された「日本トラベルヘルパー協会」さんが、すごい面白いと感じました。

トラベルヘルパーは、介護技術と旅の業務知識をそなえた「外出支援」の専門家です。身体に不自由のある人や健康に不安がある人の希望に応じて、身近なおでかけから介護旅行の相談まで、暮らしの外出に関わるすべての支援サービスを行います。(日本トラベルヘルパー協会HPより引用)

大手旅行会社も、外国人相手のインバウンドマーケットと同じくらい、高齢者旅行を薦めて市場自体を広げる取り組みを頑張っている印象があります。アライアンスとか組めれば、大きくスケールする可能性もありそうだなぁと感じました。旅行会社社員の新入社員研修に組み込んでもらうとかどうですかね?

カタリバのFacebook、Google広告を活用したオンライン広告とマーケティング

続いて分科会です!今回はカタリバ善木さんにオンライン広告中心に伺いました。そこからトピックだけをご紹介します。

登壇者は、こちらの方々です(敬称略)。加藤さんは別記事で、本ブログに何度か登場されてますね。たぶん登場頻度最多です!笑

  • スピーカー:善木真理子(認定NPO法人カタリバ 広報・ファンドレイジング部)
  • コーディネーター:加藤たけし(株式会社ループス・コミュニケーションズ)

アクセス×コンバージョン率=コンバージョン

コンバージョン(Conversion)とは、変換、転換、交換といった意味を持つ英単語ですが、インターネットの分野では、Webサイト上で獲得できる最終的な成果のことを指します。(引用元

マーケティングとか広告を少し知ってる方からすれば、コンバージョン率(CVR)なんて常識だと思いますが、意外にCVRの観点が抜けてる団体って、結構多いと思います。とりあえずFacebookやって、アクセス増やそう!みたいな笑

そうではなく、コンバージョンを何に設定するか。その上でCVRやアクセス向上施策を打っていく。基本中の基本ですが、しっかり数値をトラッキングして、仮説検証を繰り返せてる団体って、まだまだ少数な気がします。僕がプロボノしている団体でも、実はこの段階でして、全体設計を考えながら、今後テコ入れしようと思っています。

Zenki

投稿文・写真、A/Bテストを繰り返していく!

サポーター獲得のためのFacebook広告改善、という話で、カタリバさんは多くの仮説検証を繰り返されているとのことでした。具体的にはFacebook広告の投稿において、投稿の要素を①テキスト②写真③見出し(Description)に分けて、各要素について検証しているそうです。

例えば、まずは投稿写真だけを変えて、テストしてみる。次はXXを変えてテストしてみる。それらの地道な結果の末に、一番数字の良い投稿を採用して、最適なFacebook投稿を追い求める。

カタリバさんでは、ターゲットごとに広告の写真を変えてみたり、クックパッド社の「コーヒー1杯分の値段で〜」という広告の見出しを参考にして、「33円からできる支援」というような見出しをつけたりしているそうです。狙ったターゲットに対して、最も響く広告を常に模索する姿勢が大事ですね。

検索(設定)キーワードと広告コピーを一致させる。

検索連動型広告では、表示内容が団体の活動説明より、検索者のニーズに沿った内容になるよう、キーワードと広告文章を一致させることを意識しているようです。たとえば「募金」というキーワードで検索した方には、「募金」というキーワードが入った広告文を提示するなどしているそうです。

Kato

常に仮説検証!PDCAを如何に早く回すか!

カタリバさんのすごい所は、単に広告を打ってることではなく、それを繰り返し仮説検証して、常に最適解を求めていらっしゃる所にあると思います。打つ施策にもよりますが、1周間や2週間レベルで、常にPDCAを回していくことが大事ですね。

施策を打つ前に、効果検証できる土壌を整えよ!

ただ、仮説検証をする大前提となるのが、効果検証できる土壌を整えるということだと思います。Google Analyticsはその一つだと思いますが、しっかりとトラッキングできる状態を整えることが、まず第一ですかね。

加えて、効果検証可能な施策を打つというのも大事な気がします。企業でマーケティングを担当している友人が、以前話していたのですが、「効果検証できそうにない施策だったから、(その施策を)実施するの止めた」と聞いたことがあります。それくらい効果検証できるかどうかは重要視してよい点だと思います。

広告を使って寄付を取りに行く!

リターゲティング広告の普及で、「広告=悪」みたいな印象を持ってる方も多いかと思いますが、今後は広告を使って寄付を募る動きも本格化してくると思っています。

寄付で頂いたお金を広告費に使っていいのか!みたいな議論はあるのですが、団体の活動を更に大きく、実のあるものにするためには、僕個人としてはアリだと思います。

寄付は紙からwebへ。そしてスマホへ。

寄付の話で言えば、今後寄付は紙からwebへ、更に言えばスマホに移っていくでしょう。ソフトバンク「かざして募金」のようなサービスも出てきていますし、スマホで簡単に寄付できる仕組みを整えておくこと、さらにそこに繋がるwebの動線を考えることは、NPOにとって必須になりつつある気がします。

100万円以上達成!クラウドファンディングに必要なマーケティング志向!

次の分科会では、話変わって「クラウドファンディング」についてでした。最近クラウドファンディングに挑戦する団体も増えてきてますし、非常に注目のテーマです。

登壇者はこちらの方々(敬称略)。加藤さんは引続きですね。

  • スピーカー:門田瑠衣子(エイズ孤児支援NGO・PLAS 代表理事)
  • スピーカー:山本匡浩 (ADRA Japan ファンドレイジング担当)
  • コーディネーター:加藤たけし(株式会社ループス・コミュニケーションズ)

成功事例から学べ!

ADRA Japan山本さんの話で非常に印象的だったのは、「成功事例に学べ!」ということでした。過去に成功したクラウドファンディングの例を見て、期間や金額などを決めたそうです。お返しのギフトも、成功事例を参考に学べそうですね。

Yamamoto

ReadyFor?に関しては、新着情報をマメに出すことがポイントらしく、タイミングを見て、こまめに投稿していたそうです。もちろん成功事例のデータを元にして、投稿する曜日なども決めていたとのこと。成功事例に学べ、これテッパンです。

顧客をセグメント分けて、アプローチを変える!

クラウドファンディングの協力をお願いする際、PLASでは支援者を貢献度によってセグメント分けし、それによってアプローチを変えていたそうです。

Salesforce活用でも有名なPLASさんですが、クラウドファンディングにも顧客管理が活きていたとは驚きでした。具体的には個別訪問やメルマガなどの方法をされていたようです。またメールに関しては、同じ支援者セグメントの方に対して、ABテストを行うなど、ここでも仮説検証に取り組まれているとのことでした。

タイトル改善のためにTwitterテストを実施

さらに面白かったのはこちら。クラウドファンディングのタイトル等について、まずはTwitterで投稿し、そのエンゲージメントをみて、数字の良いものを本タイトルに決定したとか。もちろんTwitterユーザと他のwebサービスのユーザが一致してない可能性もあるので、一概に素晴らしいとは言えないですが、一つの方法として非常に面白いと感じました。

Monda

クラウドファンディングを使うシーン?

最後に、今後クラウドファンディングを使うシーンは?という質問がありましたが、その回答も参考になりました。 

門田さん:2年に1回くらいのペースで新規の方と接点を持つという目的でよいかも。

山本さん:キャンペーンの広報ツールとして使うのはありかも。

資金集めの印象が強いクラウドファンディングですが、新規支援者にとって比較的ハードルが低く支援参加できるため、広報や新規支援者獲得にとっても、よい機会なのかもしれません。もちろん相当大変だとは思いますが。笑

イベント全体を通じて

全体を通じて、非常に様々な団体が参加され、活気のあるイベントでした!個人的にはNPOこそマーケティングに力を入れるべきだと強く思っています。こう言ってはなんですが、まだまだ「NPOって怪しい」とか「ボランティアでしょ?」という認識の方って非常に多いと思います。

その現状を認識した上で、きちんと情報発信し、誤解のないように、多くの方を共感させるようなマーケティング施策を、ソーシャルセクター全体で模索していきたいですね。ではでは!

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